1. このアプリでできること
西村陶業のセラミックス材料36種類の特性データから、用途や必要な性能に合う材料を探せるツールです。
カタログの特性表をページごとに見比べる必要はありません。「熱伝導率が高いものだけ」「耐プラズマ性のあるものだけ」といった条件で一覧を絞り込み、気になった材料は詳細の確認や複数材料の並べての比較ができます。
収録している特性(全16項目)
かさ比重 / 吸水率 / ビッカース硬度 / 曲げ強度 / 圧縮強度 / 引張強度 / 破壊靱性 / ヤング率 / 体積固有抵抗 / 誘電率 / 誘電正接 / 絶縁耐力 / Te値 / 熱膨張係数 / 熱伝導率 / 最高使用温度
2. 基本の流れ
操作は大きく3ステップです。
STEP 1
絞り込む
用途・特長のボタン、または数値条件で候補を狭める
▶
STEP 2
詳細を見る
気になる材料の行をクリックして全特性を確認する
▶
STEP 3
比較する
候補が複数あればチェックを入れて並べて比べる
まず何もせず一覧を眺めてもOK
アプリを開いた時点で36材料すべてが表示されています。条件を入れなくても、列見出しをクリックすれば「曲げ強度が高い順」などに並べ替えられます。
3. 用途・特長から選ぶ
技術的な数値がまだ決まっていない段階では、こちらが便利です。画面上部のボタン(チップ)をクリックするだけで絞り込めます。
▼ 画面イメージ:「耐プラズマ」を選んだ状態
高熱伝導・放熱
高絶縁
耐摩耗
耐プラズマ
高靭性
耐熱性
低熱膨張
選択中のボタンは濃い青に変わります。もう一度クリックすると解除されます。
複数選ぶと「両方を満たす材料」に絞られます
「耐摩耗」と「耐プラズマ」を同時に選ぶと、どちらか一方ではなく両方の特長を持つ材料だけが表示されます(AND条件)。結果が0件になったときは、選びすぎていないか確認してください。
4. 数値条件で絞り込む
必要な性能値が決まっている場合は、こちらに数字を入力します。空欄の項目は「条件なし」として扱われるため、必要な項目だけ埋めれば十分です。
「以上」と「以下」は項目ごとに決まっています
入力欄の右側に単位と一緒に表示されています。高いほど良い特性は「以上」、低いほど良い特性は「以下」です。
- ◯◯以上 … 曲げ強度、熱伝導率、最高使用温度、ビッカース硬度、破壊靱性、体積固有抵抗
- ◯◯以下 … 熱膨張係数、誘電率、かさ比重、誘電正接
たとえば熱伝導率に「100」と入れると、100 W/m・K 以上の材料(窒化アルミ AlN-170)だけが残ります。
体積固有抵抗だけは選択式です
数値が大きすぎるため、入力欄ではなく「10¹⁴ 以上」のようなプルダウン選択になっています。
データがない材料の扱い
特性表には測定値が載っていない項目があり、一覧では「—」と表示されます。
条件を入れた項目が「—」の材料は、初期状態では結果から除外されます
たとえば「破壊靱性 5 以上」と入力すると、破壊靱性が未記載の材料は表示されません。データがないだけで性能が低いとは限らないため、候補を広く見たいときは「条件指定した特性がデータ未記載(—)の材料も含める」にチェックを入れてください。
その他の絞り込み
- 材質グループ … アルミナ、ジルコニア、コージライトなど材質の種類で絞り込み
- キーワード … 「N-99」「ヒートシンク」「黒」など、材料名・用途・呈色などから文字で検索
- 条件をリセット … 入力した条件をすべて消して最初の状態に戻します
5. 材料の詳細を見る
一覧に表示されているのは主要な7項目だけです。全16項目の特性・試験規格・用途は、詳細ウィンドウで確認できます。
ここがポイント: 行の「どこを」クリックしてもかまいません
材料名がリンクのように青くなっているわけではありませんが、その行の上ならどこでもクリックできます。材料名でも、数値の部分でも同じです。マウスを乗せると行の色が変わるので、それが目印です。
▼ この行のどこをクリックしてもOK(オレンジ枠の範囲すべて)
クリックすると、この詳細ウィンドウが画面中央に開きます
×
N-999 アルミナ
材質名称: アルミナ / 主成分: Al₂O₃ 99.9%以上 / 呈色: 白色
主な特長
耐摩耗性耐プラズマ性高絶縁性
| 特性 | 代表値 | 試験規格 |
| かさ比重 [g/cm³] | 3.93 | JIS R1634 |
| ビッカース硬度 [GPa] | 17.6 | JIS R1610 |
| 曲げ強度 [MPa] | 490 | JIS R1601 |
| (以下、全16項目が続きます) | | |
詳細ウィンドウの閉じ方
次のどちらでも閉じられます。
- 右上の × をクリックする
- ウィンドウの外側(暗くなっている部分)をクリックする
検索条件は消えません
詳細ウィンドウを閉じても、絞り込み条件や並べ替えはそのまま残ります。安心して開いたり閉じたりしてください。
詳細ウィンドウで分かること
- 一覧に出ていない項目を含む全16特性の代表値
- 各特性のJIS試験規格(JIS R1601 など)
- 主な特長と主な用途
- 主成分の組成、呈色(色)
6. 材料を比較する
候補が2〜4種類に絞れたら、特性を横に並べて比べられます。
ここがポイント: チェックを入れるまで比較ボタンは出てきません
比較機能は、最初は画面のどこにも表示されていません。材料を選んで初めて、画面下部にバーが現れる仕組みです。次の3ステップで操作します。
1
一覧のいちばん左「比較」列にチェックを入れる
比べたい材料の行の、左端のチェックボックスをクリックします。
チェックボックスをクリックしても詳細ウィンドウは開きません
左端のチェック欄だけは「選択」の操作になります。詳細を見たいときは、チェック欄以外の場所をクリックしてください。
2
画面の下に現れるバーを確認する
チェックを入れると、画面下部に青いバーが出てきます。選択中の材料名がここに並びます。
比較リスト(最大4件):
N-650H
N-9000NS
比較する
このバーはスクロールしても画面下に固定されたままなので、一覧を下まで見ながら材料を追加できます。
3
「比較する」ボタンを押す
オレンジの「比較する」を押すと、比較ウィンドウが開きます。
- 2件以上選んでいないと比較できません(1件だとメッセージが出ます)
- 選べるのは最大4件までです
- チェックを外せば選択リストから削除できます
比較ウィンドウの見方
全16特性が縦に並び、選んだ材料が横に並びます。
| 特性 | N-650H | N-9000NS |
| 曲げ強度 [MPa] | 1700 | 822 |
| ビッカース硬度 [GPa] | 12.7 | 20.3 |
| かさ比重 [g/cm³] | 6.0 | 3.99 |
黄色の背景+太字は「その比較の中でいちばん良い値」です
強度や硬度のように大きいほど良い特性は最大値が、かさ比重・熱膨張係数・誘電率・誘電正接のように小さいほう良い特性は最小値がハイライトされます。上の例では、比重は軽い 3.99 のほうが強調されています。
比較表の下には、主な特長と主な用途も並べて表示されます。
7. レーダーチャートの見方
比較ウィンドウの下部には、材料の性格をひと目で捉えるためのレーダーチャートが表示されます。外側に広がっているほど、その方向の性能が高いことを表します。
6つの軸の意味
曲げ強度 … 曲げに対する強さ
硬度 … ビッカース硬度。傷つきにくさ
熱伝導率 … 熱の伝わりやすさ(放熱性)
最高使用温度 … 使用できる温度の上限
絶縁性 … 体積固有抵抗の大きさ
低熱膨張 … 熱で伸び縮みしにくいほど外側
「低熱膨張」の軸だけ向きが逆です
他の5軸は「値が大きいほど外側」ですが、熱膨張係数は小さいほうが望ましい特性のため、数値が小さいほど外側に描かれます。
形が小さくても「性能が低い」とは限りません
グラフは全36材料の中での相対的な位置を表しています。また、データが未記載(—)の項目は0として扱われるため、その方向がへこんで見えます。正確な判断は、必ず比較表の実際の数値でご確認ください。
8. ご利用上の注意
- 掲載している数値は代表値であり、保証値ではありません。設計にあたっては必ず弊社にご確認ください。
- 「—」の表示はデータが未記載であることを示し、性能が低いことを意味するものではありません。
- データ出典は西村陶業株式会社「材料特性表」(2026/4/24更新)です。