ニシムラ高強度・高純度アルミナセラミックスN-9000NS及びN-9000T
ニシムラ高強度・高純度アルミナセラミックスN-9000NS及びN-9000Tは、平均結晶粒径1μm以下で、しかも、一般的な高純度アルミナセラミックスの1.5~2倍の強度を有していることから、医療用セラミックスとして注目されています。また、粒界偏析がほとんどないため、耐プラズマ性に優れた半導体製造装置用セラミックスとして用いられています。
当社「高純度アルミナセラミックス」 N-9000NS (×5000) |
他社製のアルミナ99.5セラミックス (×5000) |
医療用途に適している理由
さまざまな特徴を持つ「高純度アルミナセラミックス」ですが、注目すべき特徴として、大きく6つが挙げられます。
(1)優れた耐久性
高硬度で耐摩耗性に優れているので、長期間にわたり使用する部品の材料に適しています。
(2)壊れにくい
曲げやねじり、圧縮に対して強く破損しにくいため、精密部品の材料として最適です。
(3)血液に優しく洗いやすい
結晶の粒径が1ミクロン以下と表面が滑らかです。
赤血球の大きさは5ミクロンなのでアルミナの結晶に付着しにくく洗いやすいので
繰り返しの使用、衛生的に保ちたいものに適しています。
(4)薬品に強い
ほとんどの酸・アルカリに浸食されにくく、耐薬品性に優れています。
(5)優れた耐プラズマ性
高純度(Al2O3>99.9%)で粒界偏析がほとんどないため、耐プラズマ材料として用いられています。
(6)優れた絶縁性
不純物が少ないため、絶縁破壊電圧(絶縁材料として電圧に耐える能力)や体積低効率(単位体積あたりの電気抵抗値)が高く、高温でも絶縁性を保ち、耐熱性にも優れています。
ニシムラ高強度・高純度アルミナセラミックスと医療用セラミックスの規格との特性比較
評価項目 | 単位 | ニシムラ高純度 アルミナセラミックス |
(参考値) | |||
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N-9000NS | N-9000T | ISO 6474※1 | ASTM F603※1 | |||
かさ密度 | g/cm3 | 3.99 | 3.99 | ≧3.94 | ≧3.90 | |
化学組成 | Al2O3 | % | >99.9 | >99.9 | ≧99.5 | ≧99.5 |
MgO | % | <0.05 | <0.05 | ≦ 0.3 | ― | |
その他 | % | <0.05 | <0.05 | ― | ― | |
SiO2+CaO+ アルカリ金属 酸化物の総量 |
% | ― | ― | ≦0.1 | ― | |
SiO2+アルカリ 金属酸化物 の総量 |
% | ― | ― | ― | ≦0.1 | |
微細 構造 |
平均結晶粒径 | μm | 0.95 | 0.95 | ≦4.5 | ≦7 |
標準偏差 | μm | ― | ― | ≦2.6 | ― | |
曲げ強さ | MPa | 822 | 750 | ― | ≧400 | |
弾性係数 | GPa | 406 | 401 | ― | ≧380 | |
ビッカース硬さ | GPa | 21.4 | 18.8 | ― | ― |
文献1:薬食機発1008001号、厚生労働省医薬品局審査管理課医療機器審査管理室長(平成20年10月8日)。
医療分野において想定できる用途
とりわけ特徴(3)に挙げた表面の平滑性から、以下の用途が想定できます。
- 透析置の部品(チューブ)
半透明なので、血液の流れを確認することができます。 - 人工心臓の部品(チューブや摩擦部など)
チューブ φ15×φ6×56L | パイプ φ4×φ2×170L |